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「ぎ」・・・ギャル曽根 今さら説明など必要としないほど日本中に浸透している彼女の名ですが、本当に凄いですね、このかた。 大食い・早食いなどの番組は以前からありましたが、彼女の出現で大きく変化したことがあります。 それは「食べ方」。 本当に美味しそうに、しかも終始にこやかに食べるんですよね、彼女の場合。ちょっと前の大食い・早食いなどは、 「オマエ、食べ物に恨みでもあるのか?」と思うほどすごい形相で、しかも後半は苦しそうに食べているイメージが あります。観てる側としては(ちゃんと味わってるのか?そんなにしてまで優勝したいのか? 食べ物に感謝してるのか?)などと、様々な疑問がありました。こんな奴らに特選の牛肉や絶妙なスープを誇る ラーメンなどが果たして必要なのか?こんな奴らにはそのへんのB級・C級の安い食材で十分だろ、どうせ 味わってないんだし と常々思っていました。 しかし彼女は違う。人並み外れた胃袋なのは共通しているのだけど、まず食事を楽しく頂いている。 しかも以前の面々と比べる余地がないほど綺麗に食べる。 ここが人気のポイントのひとつだとわたくしイバは思います。 と、なぜここでこんな話になったのかというと、実はわたくしも大食いに挑戦したことがあるからです。厳密に いえば「挑戦」ではなく、結果的に生涯において一番食べた夕食というのがありました。 わたくしイバ二十歳そこそこの頃のお話です。 季節は夏でした。あるとき、帰省していたイバと、同じく九州の大学から帰省していたT下くんと二人でメシを 食おうということになりました。二人とも貧乏を強いられる大学生であるにも関らず食欲だけは旺盛です。 そこで向かったのは焼肉食べ放題のお店でした。 現在の食べ放題のお店は、きっと時間制になっているのだと思います。2時間食べ放題とかそんな感じだと 思います。しかし、この時に行った店はそんなケチくさい制度はありませんでした。 夕方5時の開店と共に二人は入店しました。当日の第一号の客です。確か料金は3千円か 3千5百円くらいだったと思います。 「よぉ〜し、食うぞ〜」「元取ってやる!」 気合十分のわたくしイバとT下くんが意気込んでいました。 バイキング方式の店内を練り歩きカルビやロースなど実にどうでもよく、ただひたすら目に付いた食べたいモノを 取って来て焼きまくって食べていました。ほどなく他のお客さんも増えてきて店内は賑わってきました。 このお店には独自のBGMがあって、終始「♪焼肉はっ へいあ〜ん」と流れています。(平安という名前の お店でした)そんなBGMを聴きながら、しかし相変わらずの馬鹿トークを交わしつつ食べまくる二人です。 入店から2時間くらい経ったころでしょうか、かなりの量を食べた二人は「ふぅ〜そろそろ限界だなぁ」「そうだなぁ」 などと自らの限界を認知しあいました。普通ならここで「じゃ、行くか」という話になるのですが、当時の二人は 違います。 「ちょっと運動してくるか」「おぉ、そうしよう」 実は店内には中庭みたいなちょっとしたフリーゾーンがあって、家族連れで食べるのに早々と飽きた子供が 遊べるような場所があります。そんな子供らに紛れてストレッチをするイバとT下くんがいました。 「さぁて、そろそろ食うか」「おっしゃぁ〜」 そんな会話をしながら再びトレーを手にして肉をゲットし、網で焼いて食べる・食べる・食べる・・。 さすがに途中からは食事よりも会話が中心になってきましたが、それでも箸を休めることなく、常に何かを 食べています。後半はフルーツなど果物系が多かったと思います。 言い忘れていましたが、もちろんアルコール類は飲んでいません。別料金だったからだと思います。 今でこそ焼肉屋でビールを飲まないなんてありえない≠たくしイバですが、当時はそれでも平気だったのです。 ジュース類も確か別料金だったと思います。しかしわたくしら二人はそれさえも注文せずにいました。 ジュースが飲みたければバイキングのゼリーコーナーに行って、ゼリーシロップだけをコップに並々と注いでいました。 今から思うとかなりの裏技行為でした。よくもまあそんなことを考え付くものだと呆れてしまいます。しかし、 当時の二人はそれにフルーツなどを入れて「ミックスジュースの完成!」などといいながら飲んでいた覚えがあります。 そんなことをしているうちに気づけば店内のBGMが「♪焼肉はっ へいあ〜ん」から「蛍の光」に変っていました。 「そろそろ閉店すっからオメーラ早く出て行けよオラオラ」的なBGMです。 「おぉ、閉店かぁ」「じゃ、行くか」と、ようやく帰る気分になるわたくしイバとT下くん。もう何も胃袋に入りません。 この閉店時間は確か11時だったと思います。つまり、5時の開店から6時間も居座り続けたことになります。 イバの人生において、開店から閉店までいたという飲食店というのは後にも先にもこの時だけです。 こんな輩がきっと多数出現したので店側もこりゃかなわん ということで、次第にフリータイム制ではなく時間制に なっていったのではないのかと思います。 いやぁ、あのときはよく食べたなぁ。 なにしろ帰りの車の中でちょっとの振動でも「うっぷっ」と、リバースしそうになっていましたので。。 ちなみにこのバイキング方式の焼肉「平安」、現在は閉店となっております。 考えてみれば少年時代から家族連れでしょっちゅうこのお店にお世話になっていました。 「平安」よ、ありがとう。 そして、さよなら。 |