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遠足・・子供にとってはそれはとてつもなく素晴らしい響きではないかと思う。 遠足・・普段なら学校で たいして面白くもない授業を受けて(つまんねぇなぁ)などと校庭を眺めつつ休み時間が来るのを心底 待ちわびているような同じ時間に、なんとバスに乗ってお菓子をほおばりながら、もしかしたら歌まで 歌っているかもしれない至福な時ではないかと思う。 遠足・・・・しつこくなりそうなのでこのへんで 終わらせて本題に入りたいと思うけど、もう一度ひらがなで表示してみよう。 「えんそく」 ・・あぁ! なんという自由なリアリティ!「えんそく」 ・・おぉ!まるでこの大空に放たれた風船のようだ! が、これが「塩素・苦」だと、いきなり理系大学の実験室で夜な夜な怪しい薬の配合を繰り返すような 白衣でハゲた初老の博士(男:推定67歳)とその助手(男:推定26歳)、そしてそんな二人と微妙な3角関係を 保つうら若き白衣が似合う研修生(女:推定21歳)を中心として、実は博士の内縁の妻の子供が・・・!! 月曜から金曜昼2時から放送!連続ドラマ「白衣の過ち」絶賛放映中! みたいなことにも発展しそうな 勢いにしてしまうわたくしイバ、ここらで脱線を修正します。 まあ今から思っても遠足というものは全てが楽しかった感じがします。まず学校にいないという非日常的な 感覚が子供心ながらにわくわくしてしまいます。そしてお菓子!遠足の日はお菓子がいつでも食べられます。 こんな自由は他にない!しかも自ら厳選500円分!マイベストなお菓子を堪能することが出来るのも 遠足ならではです。さらに昼食!特に嫌いではなかったけどお仕着せの牛乳はココにはない!オカズは 全て大好物のオンパレード!タコさんウインナーにうさちゃんリンゴ! 甘い甘い玉子焼き! ハンバーグに 肉団子! ハヤシもあるでよー! などと豪華極まりないメニューであったかどうかは実のところあまり 覚えていないのが実情のわたくしイバですが、このくらい勢いあるメニューであったことは 間違いないと思います。 実際問題をいうと「遠足」というからには、本来は自らの足で山へ登ったり海へ出かけたり景色のいい ところまで歩いて昼ごはんを食べたりするのが常だったのでしょうが、いつしか車社会の波に揉まれて 現在のような形でも「遠足」と呼ばれています。 さて、そんな遠足、やはり非日常的な気分がわたくしをそうさせたのであると思いますが、普段は 持ち歩かない「宝物」をどうしてもみんなに見せびらかしたいと思ったらしく、たまたまその遠足の時に 持っていきました。 それはいわゆる「手品のタネ」です。当時からトランプマジックとかあったけど、わたくしが所有してたのは 100円玉がひとつしかないのにこの入れ物(タネ)に入れてシャカシャカ振ると、あれまーびっくり! 100円玉が増えてるじゃないですかぁ〜 というシロモノでした。 当時手品が流行っていたかといえば特にそういうことはなく、多分そういうケース(金属製)を所有するのが 己自身の身勝手なステータスだと思っていたんだと思います。 このおもちゃを遠足1週間前くらいに地元のデパート(デパートっていう表現もかなり古いなぁ)のおもちゃ売り場で 駄々をこねて買ってもらった記憶があります。かなり当時のわたくしとしては満足していたような感じです。 そんな例の宝ものを家から持ち出して、遠足当日にバスの中でみんなにその手品を披露していました。 「え?なんでなんで?」「すげーやん、イバ!」などと言われて有頂天になってる小学生のイバ、今思うと ほんと情けない。。が、当時の本人(ま、わたくしですが)はほんと鼻高々で「すげえやろ〜?へへん!」 などと意味もなく威張っていたような気がします。 そんなことをしながらバスに乗ってるとどうやら目的地に着いたようです。多分動物園とかそういうところだった ような気がします。そこでいろいろ見学をしてお弁当を食べて という企画だったのですが、その徒歩の ときもわたくしはお気に入りの手品のタネ(通称100円玉増殖ケース)を手にしながらカシャカシャと動かして いました。多分そうやっていろいろいじってるのがステータスだったんだと思います。今でいうと常にケータイを 弄ってるようなそんな感覚です。 そんななか、たまたまその通行ルートで階段を昇降するところがありました。普通に階段を昇るわたくし イバ(小学生)、そこでも手では「100円玉増殖ケース」を持ってカシャカシャさせています。 しかしその階段を昇ってる時に悲劇が起きました。 人間というのは不思議なもので、「ここではミスしても大丈夫だな、挽回出来るから」と思うと意外にミスは しないもので、逆に「ここでは絶対ミスは許されないから気合だ気合だ気合だっ!」と思うと案外ミスを 犯すものです。 つまりわたくし(ここで落としたら拾えないよなぁ、気をつけよ気をつけよっ)と思ってしまい案の定まんまと 手が滑って命より大切(当時比)な「100円玉増殖ケース」を落としてしまいました。 「あぁぁ!」 用意されたルートを歩く時間は決められています。しかも「遠足に不用なモノは持ってこないこと」と、 学校側から事前に渡されたプリント用紙(藁半紙です)においてしっかり釘を刺されています。 現在のイバであれば「いやぁ、遠足をもっと楽しく盛り上げようとこういうものを持ってきたんですよ、実は。 つまりはエンターテイメント的には必要不可欠なのですよ、わかりますよね?先生ぇ〜」と瞬時の 言い訳が可能ですが、当時のイバがそんないやらしいコメントを語るには俄然無理があります。 つまりはこの時点で「センセー!ボクの宝物を階段の下に落としちゃいましたっ!」といってもセンセーは 「何を落としたの?」と聞いてきます。 まさか「あの・・手品のタネです」といっても「なんでそんなモノ持ってきたの?駄目じゃない!」と怒られることは 100%間違いなかったのです。 そんな思いもあって結局は言い出せなくてそのまま自慢の「100円玉増殖ケース」とは涙のお別れをした 幼きイバでした。 って、けっこう軽めにコメントしていますが、当時のわたくしとしてはかなりショックでしたよ、うぅぅぅ。 でも、現在ならきっと「あれまぁ大変!みんなで探しましょうね!」なんて勢いで予定を無視して必死で 探すんでしょうね、きっと。そのくらい以前(子供の親が体験した時代)よりもかなり甘いって聞きますから。 それもどうだかなぁ なんて思います。 時代は長い時間をかけて刻々と変化していくのだな とひしひし感じます。 なにせ体罰ひとつにしても訴えられてしまうような世の中ですから。おかしなもんだ。 でも、「遠足」 この言葉に込められる子供のワクワクする期待と楽しい思いは今も昔も 変っていないのかもしれません。 |